輸入ビジネスで次のステージにステップアップする方法
『隣の芝は青く見える』というように、他の人のものは何でもよく見えてしまうものです。でも、隣を見ている限りは、いつまで経っても水平移動です。次のステージにステップアップするには、見るべきは隣ではなく、『上』。自分よりレベルの高い輸入ビジネスを構築している人、上手く稼げている人はどうしているのか?ここを探ることで、次のステージへと上昇移動できるのです。
輸入ビジネスの種類
最近人気の輸入ビジネスの種類としては、
◆ 海外せどり・転売
◆ 越境EC
◆ Amazon輸入
◆ 中国輸入
◆ 輸入代行業者を使った個人輸入
など、素人やスモールビジネスでも、お小遣い稼ぎや副業などで簡単に始められるビジネスとして、色々な種類や手法が紹介されています。
ちなみに、これらの中で、どのやり方が『一番簡単で、一番儲かるのか?』気になりますよね。もしかすると、一番良い方法を追い求めて、既にあれこれ手を出している方もいるかも知れませんね。
実は、上に挙げた輸入ビジネスの手法は、一見まったくの別物に見えますが、基本的に商材の調達・仕入方法が同じなのでビジネスモデルはほぼ同じです。
商品を仕入れる場所は、基本的に海外AmazonやeBay等のネットショップやネットオークションサイト。中国輸入であれば、Taobao(タオバオ)やT-mallなどのオンライン・ショッピングモールやAlibaba(アリババ)のようなECプラットフォーム。そして、輸入代行であれば、現地の実店舗やショップといったところです。
お気づきですか?
すべて小売価格で商品を仕入れているのです。
もっとシンプルに言うと、仕入価格が高いということです。
他のやり方や手法が良く見えて、色々と違うやり方を試してみる。ところが、実は切り口は違えど、根本的なビジネスモデルは同じであるため、単純に水平にスライド移動しているだけなのです。結果として、色々と違う手法を試しても殆ど稼げない、輸入ビジネス迷子となってしまうのです。『隣の芝が青く見える』のは仕方ないとして、横展開していては意味がないですよね。
輸入ビジネスの基本について
そこで、輸入ビジネスの基本をいま一度考えてみましょう。輸入ビジネスの基本は、モノを海外から仕入れて国内で販売する物販ビジネスです。そして物販ビジネスの大原則は実にシンプルです。
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安く仕入れて、高く売る
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これだけです。
仕入価格が高い時点で、上記のどのビジネスモデルもこの公式が当てはまりません。
つまり、上記の輸入ビジネスの手法は一般消費者向けの小売価格での商品調達・仕入となるため、流通の仕組みから言えば、一番高い価格となります。残念ですが、『儲かる』からは一番遠い、最も不利な条件での仕入れです。
また海外のネットショップで商品を仕入れるということは、クレジットカードや電子決済手段があれば、誰でもワンクリックで簡単に仕入れることができます。
つまり、商品調達や仕入が簡単で、誰でもすぐに始めることができます。参入障壁が極めて低いため、多数のプレイヤーが市場に参入し、競争が激化しやすくなります。
結果として、『高く売る』ことがさらに困難となり、むしろ激しい価格競争に巻き込まれ、安く売らざるを得なくなります。
残念ですが、上記の手法ではどれも、仕入&販売の双方において、『安く仕入れて、高く売る』の公式から外れてしまうのです。しかも、どの手法を採用しても、同じフィールド(芝)、同じ括りの中を渡り歩いているだけですので、隣を見て『儲かる or 儲からない』を検証したところで、そこから劇的に何かが変わることはありません。
輸入ビジネスでステップアップするには
次のステージにステップアップするには、横ではなく『上』を目指す必要があります。
今よりもっと儲かる、利益率の高い輸入ビジネスへとシフトするには、いま主戦場としているフィールドとは違う、別の次元のフィールドへ移動することが次へのステップアップとなります。
どういうことかと言うと、先にお伝えした通り、物販ビジネスの基本は、
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安く仕入れて、高く売る
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何度も繰り返しになりますが、これが基本形です。一番安く仕入れて、一番高く売る方法を採用することで、次のステージへとステップアップすることができます。
輸入商品を一番安く仕入れるには?
『安く仕入れて、高く売る』の公式に当てはめて考えた時に、海外から輸入商品を一番安く仕入れられる場所はどこでしょうか?
一番安い卸価格を提示してくれるところ、それはメーカー以外にありません。
小売価格ではなく、卸価格で仕入れることで利益をしっかりと確保することができます。しかも、卸売業者からの卸価格ではなくメーカー直の卸価格が一番安いのは言うまでもありませんよね。
最も有利な仕入れ値を獲得するにはメーカーとの直接取引がマストです。しかもメーカーとの直接取引ができるプレイヤーは限られています。輸入ビジネスに限らず、あらゆるビジネスにおいて、参入障壁が高ければ高いほどプレイヤーにとって有利に働くのが市場の原理なのです。
輸入商品を一番高く売るには?
次に、高く売るという視点から、輸入商品を一番高く売るってどういうことでしょう?そもそも価格は誰がどうやって決めているのでしょうか?
こんな風に考えると面白いですよね。価格は、基本的には商品を市場で最初に発売する人が決めます。前例がないワケですから、最初の人が自分で好きな価格を勝手に値付けすることになります。
好きな価格というと少々乱暴ですが、しっかりと納得のいく利益を乗せて算出した上で、値決めをしているということです。つまり、それが定価になります。
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自分で販売価格を設定できる
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これが商品を一番高く売るための最強カードです。
輸入ビジネスで次のステージにステップアップする方法
ちょっと話が長くなったのでまとめると、『安く仕入れて高く売る』ビジネスの基本に則って輸入ビジネスを展開する場合、
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◆ メーカーとの直取引で最も安い仕入価格を獲得
◆ 最初に商品を発売し自ら販売を設定する
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これらの条件が揃ったフィールドが、しっかりと利益が出せる『稼げる』輸入ビジネスが実現する場ということになります。
残念ながら、誰でも簡単に始められる参入障壁の低い輸入ビジネスは、ビジネスの基本に当てはまりません。
副業やお小遣い稼ぎであれば問題ありませんが、もし今後、新たな事業の柱として輸入で起業や事業化したいと考えている場合は、隣の芝ではなく、別のフィールド(上)に移動する、つまり考え方・やり方を変える必要があります。
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中小の専門商社及び輸入車インポーターにて20年間に渡り、15ヵ国・100社以上の海外企業との交渉や売買・独占販売契約の締結、貿易実務、国際物流など海外業務全般に携わる。また、米国ラスベガスでの就労経験も持つ。
言語の壁、貿易の経験や知識不足等により海外ビジネスに積極的に取組めない中小企業が商社に頼らず、直接取引を実現するための支援サービスを提供している。
2019年4月より(公財)横浜企業経営支援財団にて横浜市企業のための国際ビジネスマッチングや海外展開も支援中。
2020年4月より(一社)Glocal Solutions Japan 認定専門家 「貿易戦略コンサルタント」として活動中。