輸入ビジネスで『売れる商品』に育て上げる3つのポイント
今年もアッと言う間に、早くも10月。
街中のお店のディスプレイを眺めてみると
ハロウィンの素敵なデコレーションで
彩られていますね。
ハロウィンのデコレーションを見ると
『秋』の気配を感じつつ
何だか理由もなく心が躍ります。
海外由来のイベントは
ロマンチックで、カラフルで、お洒落で、
とっても気分が上がりますね。
ところで、今でこそ
仮装パーティーへと変貌を遂げてしまった
日本のハロウィンですが、
元々海外では悪魔祓いをするための
宗教的なお祭りです。
日本でハロウィンが定着したのは
1990年代後半に東京ディズニーランドが
ハロウィンイベントを開催したのが
キッカケだと言われています。
私は1990年代半ばから後半にかけて
アメリカに留学していたのですが、
当時大学の授業でハロウィンが話題となり
ハロウィンが何か知らなかった私は
一人だけディスカッションに参加できず
取り残された記憶があります(笑)
と言うことは、やはり1990年代後半から
ハロウィンという文化的&宗教的な行事が
日本で広まったのでしょう。
ここでちょっと考えてみて欲しいのです。
海外の文化的&宗教的なハロウィンという
イベントが日本で広まったということは、
その文化や宗教が日本に輸入され、
受け入れられたということです。
そして、仮装パーティーに変貌を遂げたのは
ある意味、日本文化と『融合』した
結果ではないかと思います。
輸入ビジネスというと、どうしても
商品に注目が集まりがちですが
実は、『輸入』しているのは商品だけではなく
外国の伝統や文化、ライフスタイル、
価値観もひっくるめて『輸入』し、
日本の消費者にそれら全てを
届けていることになります。
ハロウィングッズが『売れる』のは
ハロウィンというイベントが輸入されて
日本文化と融合したからであり
逆にこの融合なくして、ハロウィングッズを
輸入販売しても、きっと単なる子供の玩具
で終わってしまいます。
そこで、輸入ビジネスで『売れる商品』
に育て上げるための大事な3つのポイントを
お伝えします。
① 商品にまつわるストーリー
外国の歴史や伝統、価値観、ライフスタイルなど語れるものがある。
これはとっても大事な要素ですね。
皆さんが商品を選ぶ時、
どんな基準でその商品を選びますか?
普通の生活必需品の購入であれば、
単純に価格比較になると思います。
でも、こだわりの商品や、
価値を感じた商品であれば
多少高くても手に入れたくなりませんか?
この『価値を感じて』貰うためには
商品にまつわるストーリ―が絶対に必要です。
特に輸入商品は、日本にはない外国の歴史や
伝統、ヒストリーなど語れる要素が多いです。
ですので、『安い』という観点ではなく、
商品価値、つまりストーリー性の高い商品を
選ぶと良いですね。
② 私たちの生活へどう取り入れる?
私達の生活の中で、どういう
シチュエーションで使うのが良いのか
提案できる。
実際にどうやって使うのか具体的にイメージ
できないと、なかなか購入には至りません。
従って、私達の生活に馴染んでいくような
提案力が求められます。
例えば、少し前に大流行した『タジン鍋』って
覚えていますか?
北アフリカ発祥の陶製の土鍋です。
ハッキリ言って、パッと見ただけだと、
変な形だけどデザインがお洒落な土鍋…程度で
購入には至らないと思います。
ところが、無水で栄養価の高い調理が可能!
という謳い文句と共に、タジン鍋を使った
日本人に馴染みのある食材でレシピを紹介
しただけで、爆発的に売れるんですね。
実際に、どんな風に使えば良いのか
ほんの少し具体的な提案があるだけで
全然消費者への受け入れられ方が違うのです。
色々な『売り方』を想像しながら商品を選定
してみると面白いですね。
③ ライフスタイルに適応できるか?
そもそも私たちの文化や習慣、価値観、
ライフスタイルとマッチするのか考えます。
先程のタジン鍋の話で例えると、元々は
羊肉や鶏肉と野菜を香辛料をタップリ効かせて
煮込む料理を作るための鍋なんですね。
でもその料理自体、私達の生活には
あまり馴染みないですよね?
そこで、日本の食材を使ったアレンジレシピ
を紹介することで、私達のライフスタイルに
あえて寄せて行ってるんです。
ですから、海外で流行っているものを
そのまま持ち込むだけではなく、
どうやったら受け入れて貰えるのか…
ここが明確にできたら完璧ですね。
これら3つのポイントをきちんと
訴求できる商品であれば、『売れる商品』
に育つ可能性は高くなります。
逆に、これらの要素が1つでも欠けている場合は
もう少し検討が必要と言えます。
冒頭お伝えしたように、
輸入ビジネスは単なる商品の輸入
で儲けるビジネスではありません。
外国の伝統や文化、ライフスタイル、
価値観もひっくるめて『輸入』する
ある意味、とても夢のある
社会貢献に通ずるビジネスだと思います。
是非、1人でも多くの方に
輸入ビジネスにチャレンジしていただき、
日本に未だない新たな『売れる商品』で
日本中に『面白い』を届けることができたら
素敵だなと思っています。
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自分だけが扱える海外商品の直接取引をコーディネートする貿易戦略コンサルタント。
中小の専門商社及び輸入車インポーターにて20年間に渡り、15ヵ国・100社以上の海外企業との交渉や売買・独占販売契約の締結、貿易実務、国際物流など海外業務全般に携わる。また、米国ラスベガスでの就労経験も持つ。
言語の壁、貿易の経験や知識不足等により海外ビジネスに積極的に取組めない中小企業が商社に頼らず、直接取引を実現するための支援サービスを提供している。
2019年4月より(公財)横浜企業経営支援財団にて横浜市企業のための国際ビジネスマッチングや海外展開も支援中。
2020年4月より(一社)Glocal Solutions Japan 認定専門家 「貿易戦略コンサルタント」として活動中。