既存のリソースを活用しないのはモッタイナイ!
新規はゼロからのスタートなのか?
新しい挑戦というと、
多くの方はワクワク感より
不安の方が先立ちます。
何の知識も経験もないところに
いきなり立ち向かっていくのは
確かに怖いですね。
でも、「新しい」ことが常に
全くのゼロベースからのスタートとは
限りません。
先日、ある会社経営者に
新規事業として輸入ビジネスを
ご提案をする機会がありました。
その方は、先代から受け継いだ
社歴50年以上のアパレル系の会社を
経営しています。
主な事業はアパレル商品の卸売業で
日本全国に展開している
大手量販店への販路を持つ卸問屋です。
ただ、今の時代、卸売業って本当に
厳しいんですよね。
単にメーカーから商品を仕入れて
客先に卸すだけでは
ほとんど利益が出なくなっています。
自社だけが扱える商品ではなく、
競合他社でも扱っている商品であれば、
当然、購買力のある企業の方が
有利な条件で仕入れることができるため
中小の卸問屋にとっては死活問題です。
つまり、メーカーのように
自社で企画開発した自社商品や
自社ブランドを持っていないと
どんどん競争に巻き込まれ
淘汰されてしまうのです。
そこで、新規事業として
輸入事業に挑戦したいということ
だったのですが、
この『新規』というのが、実は曲者なのです。
『新規』と聞くと、多くの人は
不安に陥ります。
なにか今までにない全く新しいことに
取組まないといけない、
大胆な変化が必要だと考えてしまい
不安を感じてしまうのです。
でも、わざわざ不安を感じながら
無理して新たにゼロ→イチに挑戦する
必要は全くありません。
無から有を作る、新規を開拓するには
かなり時間と労力を要しますから
これは本当に大変です。
既存のリソースを活用する
ちなみに、この企業の場合は
50年以上に渡りプールしてきた
既存客が存在するワケです。
それだけで物凄いアドバンテージです。
折角、既存の販路、卸先、顧客等
すでに多くのリソースを最初から
持ち合わせているのですから
その既存のリソースを活用しないのは
モッタイナイですよね。
たとえ新規で輸入事業を始めるにしても
この既存のリソースを活用して、
その延長線上でビジネスを展開すれば
大きなリスクを負うことはありません。
しかも既存の販路や卸先、顧客を
軸にして考えると、
どんな商品が市場から求められていて
既存客が喜ぶようなモノはなにか、
今までの知識や経験をベースに
正しい答えを導き出すことができます。
そこから導き出した答えに基づいて
取り扱う輸入商品を選定し
海外メーカーと日本国内における
独占販売契約を獲得できれば、
メーカーと同じ立場で
自社だけが扱える商品を確保する
ことができるのです。
独占販売権を獲得した輸入商品を
既存の販路に流すことは
それほど難しいことではないですし、
自社だけが扱える商品ですので
利益率もグッと高くなります。
今の事業の将来に不安を感じる
けど、大きなリスクは負えない
けど、新たな挑戦が必要だという
ジレンマを抱えている場合は
まずは自分の足元を見てみましょう。
既存のリソースの中に何か活用できる
資源は眠ってないですか?
その上で、どんな商品を選べばいいのか?
どうやってビジネスを組み立てればいいのか?
そこは、是非アドバイスを聞きに来てください。
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自分だけが扱える海外商品の直接取引をコーディネートする貿易戦略コンサルタント。
中小の専門商社及び輸入車インポーターにて20年間に渡り、15ヵ国・100社以上の海外企業との交渉や売買・独占販売契約の締結、貿易実務、国際物流など海外業務全般に携わる。また、米国ラスベガスでの就労経験も持つ。
言語の壁、貿易の経験や知識不足等により海外ビジネスに積極的に取組めない中小企業が商社に頼らず、直接取引を実現するための支援サービスを提供している。
2019年4月より(公財)横浜企業経営支援財団にて横浜市企業のための国際ビジネスマッチングや海外展開も支援中。
2020年4月より(一社)Glocal Solutions Japan 認定専門家 「貿易戦略コンサルタント」として活動中。