輸入ビジネスで最も『大切なこと』は『続ける』こと
輸入ビジネスで成功するのに
『大切なこと』が分からずに迷走している方
とっても多いです。
『成功』の定義が個々に異なるため
『大切なこと』も当然違ってくるのですが、
でも、実は本質的に『大切なこと』は同じです。
たいてい、『ビジネスで成功』と聞くと
いくら儲かっているのか
どれくらいの数量が売れているのか
どれくらいビジネスが拡大しているのか
こう言ったことを連想すると思います。
ついつい、『儲け』や『成長』という
金額や数字に目を奪われガチですね。
でも、しっかり利益を上げて
急成長しているビジネスが『成功』で、
利益が少なくて、成長が遅いビジネスは
『失敗』なのかと言うと、
必ずしもそうではありません。
実は私は、新卒で就職した小さな貿易会社で
いきなりジェットコースターのような
ビジネスにガッツリ巻き込まれる
なかなかハードな経験をしました。
社員十数名の地方の貿易会社でしたが
当時、台湾、中国、韓国から
ダンベルやバーベル、室内バイク、
ルームウォーカー、トレーニングベンチ等の
アスレチック器具を日本に輸入し、
卸問屋を経由して全国に商品を卸していました。
まだインターネットやEメールが
普及していなかった時代に
片田舎の小さな会社が輸入した商品が
全国の量販店や小売店舗で
販売されていたんです。
当時、これは非常に稀でした。
これにはちゃんと理由があり、
輸入していた商品にはブランド名が冠され
その商品を日本国内で輸入できるのは
私の勤める会社に限定されていました。
つまり「独占販売権(専売権)」が
与えられていて、総輸入元となっていたのです。
そうなると、そのブランド名を冠した
商品を日本国内に仕入れられるのは
唯一その小さな会社のみでした。
ちなみに、あるブランド名を冠した商品は
当時としては斬新な女性向けの
カラフルなダンベルでした。
さらに女性の手に優しい、肌触りの良い
ポリウレタン素材でダンベル全体が
カバーされていて、5色展開していました。
それまでダンベルは筋トレをする
男性向け商品であったため、
鉄素材が剥き出しの単なる鉄アレイ。
お洒落さの欠片もありません。
今まで市場には存在しなかった
「目新しい商品」であったため、
その商品を取扱いたい
全国の店舗から引き合いが殺到したのです。
そこに、また嬉しいことに?
ちょうど日本中でフィットネスブームが
巻き起こりました。
目新しい、女性向けのお洒落なダンベルは
多くの雑誌で特集が組まれ、紹介されたため
ブランド指名買いで問合せ殺到!
メディアの効果って、本当に凄いんです。
今まで売れていると言っても、
月に2,000本程度だった売上が、
一気に10倍近くに受注が膨らみました。
これ、嬉しい悲鳴だと思いますよね?
実は、とんでもないんですよ。
一気に受注数が急増したため
在庫はほぼ空っぽ。
欠品のクレームや納期確認の
問合せの対応に追われ、
急ぎで海外メーカーに発注を掛けても
生産が追いつかなくて、いつ日本に届くか
分からないから、納期回答もできず…
逃げまわる日々(汗)
そして、商品がやっと入荷しても
受注数に追いつかないため、
取引先同士が商品の奪い合いです。
公平性を保つため、
遂には割当制を導入したものの
各方面から責め立てられる
地獄のような日々でした…(泣)
それでも対応が追いつかず
少しでもお客様のご要望に応えるために
遂には社長判断で
ダンベルを空輸で運ぶことになりました。
重量物のダンベルを空輸です。
ハッキリ言って、お金を
空からばら撒いているようなものです。
これにより輸送コストが上昇し
今まで高利益率を叩き出していた
会社のエース商品、ダンベルの
利益率が急落しました。
商品によっては赤字転落もあったと思います。
お客様の要望にお応えし、
取引先に対する責任を果たすために
下した決断ですが、急増したコストは
当然ながら、取引先やお客様に
転嫁することはできません。
つまり、値上げはできないと言うことです。
私の勤める小さな貿易会社が単独で
全ての急増したコストを吸収していました。
更に、そこに追い打ちをかけるように
もう1つ大きな問題が発生しました。
なんだと思いますか?
『お金』です。
商品を仕入れるための資金。
今までダンベルは月2,000本ペースの
販売を想定して発注していました。
(もちろん、他の商品もあるので
それ以上の発注をしていましたが…)
これが、いきなり翌月から20,000本
調達するとなると、それを仕入れる
資金が必要になります。
輸入ビジネスは基本的には前払いです。
いきなり今までの10倍の数量を仕入れる
お金を調達するのはかなり大変です。
でも、大量のバックオーダーを抱えた状態で
資金不足を理由に仕入を遅らせると
また新たなクレームが発生します。
当時の状況としては、
商品欠品
↓
取引先&顧客からクレーム
↓
ダンベルを空輸で仕入れる
↓
利益を削る、もしくは赤字垂れ流し
↓
資金調達で銀行を駆けずり回る
↓
決済が遅れ、入荷が遅れる
↓
商品欠品(に戻る)
どれだけ沢山販売しても、
利益は殆ど残らない、薄利多売の
負のスパイラルにどっぷりハマり、
資金調達に奔走し、疲弊しても
家計は火の車状態。
こんなビジネスを長く続けられると思いますか?
相当タフなメンタルでないと無理ですよね。
新卒入社で、こんな地獄のような
状況を目の当たりにしました。
一過性のブームに乗せられることの
怖さやリスクを実体験したため、
沢山の数量が売れて
ビジネスが急成長することが
私には必ずしも『成功』とは思えません。
私は自分自身の経験から
輸入ビジネスで成功するために
最も『大切なこと』は
とにかく売れれば良いということではなく、
細く長くでも『続ける』ことだと思います。
成長スピードはそれぞれ違っても
ずっと『続ける』ことです。
そして、輸入ビジネスを『継続』するためには
しっかりと長期間に渡って
利益を出せる商品が必要となります。
特に、スモールビジネスが扱う商品は
ブームに乗っかるような商品で
あってはなりません。
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自分だけが扱える海外商品の直接取引をコーディネートする貿易戦略コンサルタント。
中小の専門商社及び輸入車インポーターにて20年間に渡り、15ヵ国・100社以上の海外企業との交渉や売買・独占販売契約の締結、貿易実務、国際物流など海外業務全般に携わる。また、米国ラスベガスでの就労経験も持つ。
言語の壁、貿易の経験や知識不足等により海外ビジネスに積極的に取組めない中小企業が商社に頼らず、直接取引を実現するための支援サービスを提供している。
2019年4月より(公財)横浜企業経営支援財団にて横浜市企業のための国際ビジネスマッチングや海外展開も支援中。
2020年4月より(一社)Glocal Solutions Japan 認定専門家 「貿易戦略コンサルタント」として活動中。