米軍基地初潜入で知った、消費税非課税の謎
先日、人生初の米海軍横須賀基地を訪問してきました。米軍基地は、年に1~2回一般開放をしているのですが、今回は米軍基地関係者の方に特別に連れて行っていただきました。滅多にない機会ですし、職業柄、日米間の色んなことが気になるので、ちょっと体験をシェアしたいと思います。
米軍基地初潜入!
米海軍横須賀基地は、地理的には横須賀市にありながら、基地内は完全にアメリカという別世界。なんとも不思議な空間です。
まずはパスポートや運転免許所やマイナンバーカード等のID持参で入管(入国審査?)から始まります。ここがもう外国な感じで、ワクワクします。が、この入管手続きが遅い、遅い。軍関係者の列は殆ど人がいないのに対し、出入業者など外部の方の申請窓口は長蛇の列。
多分、感覚的には15分に1人くらいしか捌けていない、超スローペース。審査に2~3時間待ちは当たり前のようです。ハッキリ言って、日が暮れちゃうレベル。しかも、これだけ多くの人が列をなして待っているのに、審査官(アメリカ人)は特に急ぐ様子もなく、同僚とおしゃべりしながら作業。さすが、アメリカ…って思いました(笑)真面目な日本人にとっては、その鋼のメンタルが理解不能!?
いざっ、基地内へ潜入
入管手続きが終わり、基地内に一歩踏み入れたら、そこは完全にアメリカ!
道路表記も英語(もちろん英語名)、タクシーにナンバープレートは無く、まさかの2桁の数字が車体に印字。原則、基地内しか移動できないそうです。ドライバーもアメリカ人か…と思ったらそこは普通に日本人のオジさんでした。テキパキと仕事をしていました(笑)ちなみに、行先を横須賀中央駅と汐入駅限定で、基地外部を走行できる認可を受けたタクシーが僅か数台あるそうです。
基地内にはレストランやスーパー等があり、すべての生活必需品が基地内で手に入るようになっています。私たちはレストランで食事をした後、基地内のスーパーを見学に行きました。
治外法権なのか!?
ここで面白いのが、レストランでの食事は誰でもOKですが、スーパー等での買い物は軍関係者以外の人(私達を含め)は絶対NGなのです。例えば、軍関係者が友人に頼まれて、代理で基地内の商品を購入して、後で基地外で商品を引き渡すことも厳禁。このルールに違反すると、厳しい懲罰が課されるそうです。
アメリカのスーパーで、日本では手に入らないお土産を買って帰ろうと思っていたので、これは本当に残念でした。ところで、なぜお買い物がNGか気になりませんか?
消費税非課税の謎
実は、基地内の商品やサービスは全て消費税非課税だからです。
最初見落していたのですが、レストランで食事後のお会計では、きっちりチップの記入欄はあったのに、消費税の記載がなかったのです。
日本ではヨーロッパ諸国と同様、消費税込みの総額表示の飲食店は沢山ありますが、アメリカは州によって税率が異なるため表示価格に消費税が含まれていません。つまり、消費税が課税されていなかったのです。
日本国内にあっても米軍基地内はアメリカですので、原則アメリカ国内での消費と見なされ、日本の消費税は課されないのです。つまり、基地内で非課税であったものを基地外に持ち出した瞬間に、本来であれば消費税の課税対象となります。
ここの線引きを管理するために、基地内で購入した商品の外部持ち出しを厳しく制限しているのです。すぐ目の前に欲しい商品があるのに
買えないもどかしさ… やはり同じ土地にあっても、日本領土と米軍基地の間には大きな隔たりがありますね。
日本でありながら日本ではない特別エリア
輸入ビジネスをはじめとする貿易では、「保税地域」という日本でありながら日本ではない(関税や消費税が掛からない)、特別エリアを必ず経由して輸出入通関手続きが行われます。
米軍基地→日本への持ち出し
と同じように
保税地域→日本国内へ移管(輸入)
のタイミングで、関税や消費税が課税されるシステムになっています。
こういったルールに照らし合わせて考えてみると、米軍基地での非課税商品を基地外(日本)へ持ち出すことの、重大なルール違反に対する
理解度も高まりますね。
ちなみに余談ですが、レストランで食べ残したお料理のお持ち帰り(アメリカでは一般的)は特に問題ないそうです。まぁ、これくらいは良いですよね。私の知人は、まぁまぁの数量のピザをテイクアウトしていました。お買い物はNGだけど、テイクアウトはOKなんだ…と、なんとなくこの非課税制度のグレーゾーンを見た気がします。まぁ、さすがにテイクアウトで、どこで食したか?までは管理しきれせんよね(笑)
貿易においては、国境を越えた取引であるため、関税や消費税の扱いをはじめ厳格なルールが存在します。もしルールを理解せずに
今ビジネスをしているのであれば要注意です。
関税・消費税で損してるんじゃないか、今のビジネスのやり方が正解なのか自分で判断できない、何となく不安を感じる…という場合は
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中小の専門商社及び輸入車インポーターにて20年間に渡り、15ヵ国・100社以上の海外企業との交渉や売買・独占販売契約の締結、貿易実務、国際物流など海外業務全般に携わる。また、米国ラスベガスでの就労経験も持つ。
言語の壁、貿易の経験や知識不足等により海外ビジネスに積極的に取組めない中小企業が商社に頼らず、直接取引を実現するための支援サービスを提供している。
2019年4月より(公財)横浜企業経営支援財団にて横浜市企業のための国際ビジネスマッチングや海外展開も支援中。
2020年4月より(一社)Glocal Solutions Japan 認定専門家 「貿易戦略コンサルタント」として活動中。